わたくしが家族と過ごした日々を先日ふと考えてみた。
思い起こせばわたくしが小学4年生あたりまではオヤジは5時15分になると
必ず帰ってきた。
酒の飲めない親父だからどこに寄るでもなく真っ直ぐ帰ってくる。
そして6時に剣道の練習に行くので、それまでの間30分間ただひたすらキャッチボールをする。
言葉のコミュニケーションが苦手なオヤジは白球を使って気持を伝えるしか考えつかなかったのであろう。
“今日も1日シンプルライフ”By高倉健のような男だ。
当時我家は夜になっても食卓に酒が出ることがなかった。
9時半くらいには茶の間から灯りがなくなる毎日。
5年生になると剣道中心の生活。
休日は試合で遠征遠征で朝から夜まで剣道漬け。オヤジは必ずついて来る。
今思えば優勝して帰ってきた時くらい気分良く酒を飲むこともなかったなー。
そんなのが田舎を出る18歳まで続くわけである。
ちなみに今現在はお袋がオヤジのかわりに毎晩宴会している。
ビール用の冷蔵庫があるくらいだ。
ジョッキーも10個くらいはキンキンに凍らせてある。
わたくしが田舎を出たくらいからハジケるように毎晩の晩餐会が開催されるようになったようだ。
コミュニケーションツールとしてはやはり、アルコールが最も大切であろうことは以前にも書きましたが、ほんと世界基準ですね。
「Big night」この映画の前半のシーンで、ドイツがポーランドに侵攻してきます。ラジオで英仏の対独宣言を聞き、シュピルマン一家は安堵します。
次男坊は、「お母さんの料理は最高だったよ」などと一家団欒し、オヤジが威厳を見せ、「英仏に乾杯だ。うまくいく」と、
乾杯するのですぞ。すんばらしいではないですか。
ストーリーとしては、その後長男のピアニスト以外は全員収容所で死にます。
少年時代に家族揃ってダイニングを囲み酒を酌み交わしたかったなーと、これを書きたくて長々と書いていたわけです。
ちなみに「Big night」は邦題で「戦場のピアニスト」と言います。
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